1. 出会い
当時、私は22歳の大学生だった。ロシア人のダリヤ(19歳)との出会いは突然だった。私が在学していた大学とは違う大学が、ロシアの大学と協定を結んでおり、その大学へ1年間の交換留学生としてやってきたのがダリヤだった。
その大学には元々男の友人がいて、その彼はダリヤと面識があったのだが、その大学の学園祭に行った時にダリヤを紹介された。第一印象は正直、アヴリル・ラヴィーンそのものであった。(正確に言うと「そのもの」ではなく、アブリルの目の周りの特徴を無くして平坦にしたような日本人好みの顔。髪の毛は明るい栗色という感じだがその時は染めて完全な金髪だった)グレーのトレーナーにジーンズだったが、あまりにも綺麗過ぎて神々しいオーラが出ており「この綺麗」とは思ったが、「この子と付き合いたい」とかは全く考えられなかったのをよく覚えている。
学園祭とは言っても、ダリヤは来日したばかりで特に何かのイベントに参加していたわけでも無く、4-5人で学園祭を見て回った後にファミレスへ行ってみんなで食事をした。心の中ではダリヤと一緒に写真を撮りたいと思っていたが、オーラが凄すぎて元々奥手で社交的でも無い私は自分から提案できず、最後にみんなで記念撮影を1枚した。
元々ドライブや旅行が好きで、行く先々で写真を撮りまくっていた私はその時、大学の長期休暇にバイトをして比較的良いデジカメ買っておいて良かったと思うのであった。